感想

勉強に追われてとっちくるっている間に、いつの間に新しいクリーチャーの情報が出ていたので、それについてちょっと感想を言ってみたいと思います。


【光神竜スペル・デル・フィン】
クリーチャー アポロニア・ドラゴン
9マナ 6000+
■相手は、手札を表向きにしてプレイする。
■このクリーチャーのパワーは、相手の手札にある呪文一枚につき、+2000される。
■相手は、呪文を唱えることができない。
■W・ブレイカー(このクリーチャーは、シールドを二枚ブレイクする)

(※テキストは趣味のメモ帳さんに載っていたものを引用しました。)



---まずは環境を見てみる
もう既に周知のことですが、現環境を支配しているデッキといったら限られていますね。「除去サファイア」「除去コン」「ナスゲート(コレは微妙かも知れませんが)」を筆頭に「赤単」「青単」「ガーディアン」などです。
かなりおおざっぱに言ってしまえば、環境を支配しているのは「酷い呪文」と「サファイア」、サファイアがゲートで出ることを考えれば、「酷い呪文」が大半を占めるというわけです。
もちろん、こんな環境は、健全ではないことはおわかりでしょう。メーカーはこういった環境を変えなければならないのです。

---メーカーの解答
いろんな場所で、「環境の固定化がプレイヤー減少の一つの原因である」というのを見ます。私はこれは納得できますし、また環境を固定しているデッキがデッキですから、なおさらのことだと思っています。
メーカーも、酷い呪文のせいでプレイヤーが減っている、ということを自覚したのでしょう。そこで、メーカーは酷い呪文が横行する環境に対して、一つの対処策を出しました。それが、スペル・デル・フィンです。
プレイヤー減少を改善するためにはもっと根本的な何かを変えなければならないとは思いますが、一応の、小手先だけの対処はできました。これで酷い呪文をふんだんに盛り込んだデッキは廃退し、健全な殴るデュエルになり、プレイヤー減少をちょびっとくらい止められるだろう、とそういうつもりで作ったのでしょう。
これは素直に評価すべき事です。環境を見て、メーカーが積極的に対処したのですから、良い行動であることは間違いありません。最近は何においてもタカラトミーを批判する傾向がありますが、「積極的に対処したこと」に対しては、しっかり評価すべきです。

---詰めが甘かった
しかし、どうでしょう。このカードは、呪文を封じると言うよりはむしろ「呪文を否定」しています。相手の呪文は全て封じながらも自分は呪文を使うことが出来、さらに相手の手札の呪文でパワーアップします。効果は全く違いますが、本質は炎槍と水剣の裁と同じではないでしょうか。
さらに、「酷い呪文によるモチベーションの低下」を無くしはしましたが、「呪文が紙切れになってしまいやるせなくなる」「手札を見られる事によって、戦略を組み立てていくこともできず、一方的に相手が有利になり、やるせなくなる」ということが発生してしまいます。
そのほかの問題点に関しては趣味のメモ帳さんで見事に並べられていますので、そちらをご覧下さい。
---自縄自縛
っというわけで、行動としては良いことであったものの、結果的にはより酷くさせるものにしかなりそうにないスペル・デル・フィン。
何でこんなカードが認可されてしまったのだろう、と考えてみると、いろいろあるかもしれませんが、私は「新弾が2ヶ月に1回ペース」なのが原因だと考えます。
そのせいで、カードの効果を調整する期間が、以前より短くなってしまったのです。よって、ろくに調整していないにもかかわらず、その効果が認可され発売されるようになったのではないでしょうか。
2ヶ月一回ペースは、プレイヤーを減少させる、十分に調整していないカードを出すことが多くなる、の2つの問題を引き起こしたのです。そしてこの2つは負の連鎖になっているのです。
---結論
っと、スペル・デル・フィン1枚からちょっと変なところまで頭を突っ込んで言ってみましたが。
とにかくメーカーは積極的に対処したからといっていい気にならないで、もっと深く広い視点でものを考えて欲しいものです。
ものすごく力が無く浅い締めですが、以上です。



ではっ。